トンネルの向こうには…
やけに長く暗いトンネルだった。
光は全くと言っていいほど見えずに、その中をただ手探りでやっと歩いているような…そんな日々を過ごしていた。
鎌倉の鶴岡八幡宮へ行ったのは、季節外れの暑さが訪れた先月の末の事だった。
あれから少しづつ、かすかな光が見えてきて 息がしやすくなってきたのを感じていた。
人というのは不思議なもので、かすかな光が見えてくるとそちらに向かって歩く不思議な力が湧いてくるようだ。
ありったけの力を振り絞ってゆっくりと前に進む。
トンネルの向こうには、明るい光があふれていることを願っている。
たとえ、明るい光だけではないかもしれないけれど、薄暗いなかにも一筋の光が差していてくれたなら、それでいい。